木盾
トンテントン、トンテントン。トンテントテントン。
眩しい日も昇り詰め、傾き始めた頃。屋根で羽休めをしていたスズメが飛んで逃げた。
いつものことかと外へ出てみれば寒空でトンカチを振るう男が一人。冬から春先にかけてこの宿へやってくる出稼ぎ冒険者だ。
男の足元には手入れの行き届いた大工道具の他に曲がった釘に折れた木材、錆びたドアノブやら散らばっていた。
やれやれと思いながらも私は聞いた。
「おい、今日は何をやってるんだ?」
すると男は手を止め、こちらを向いて嬉しそうにはにかんだ。
「街で拾った廃材を再利用してるんだ」
成る程なと、私は呟いた。そう言えばこの男、故郷の村では大工をしているらしい。
この笑みは職人として腕が鳴っていると言うことか。
「そいつは殊勝なことだな。どうせなら、屋根の雨漏りも直しておいてくれんかね?」
「ああ、そのくらいお安いご用さ」
あれから、
あの意気のいい騒がしさを耳にしなくなったのは何時の日のことからか。
で、できたのがこれ。
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